幻の和牛「土佐あかうし」を全国へ
芸西村に畜産加工施設を建設し、高知県でしか生産されていない幻の和牛「土佐あかうし」をメインとした畜産加工品のブランド化を目指す。
長年、焼肉業態として活躍してきましたが、近年のコロナウイルスの影響により外食事業の先行きが不透明となりました。そこで、早急に新たな事業形態の構築と新規顧客の獲得が必要であると考え、2022年からふるさと納税返礼品事業を開始した。しかし、私たちの得意分野である畜産物の販売に関しては通信販売向けの加工施設がなく、限られた部位しかお届けできないのが現状です。「芸西村に畜産加工施設を整備できれば、もっとお肉の美味しさを伝えられる」そんな想いから本プロジェクトの発足に至りました。
私たちの加工技術と購入する設備で長期熟成して、旨味成分を増幅させ販売します。販売する商品は土佐あかうしの全部位で、一般家庭用及び業務用販売に展開します。具体的な加工方法は、私たちが長年培ってきた加工技術に加え、ウェットエイジングによる氷温熟成により旨味成分を増幅させ、各部位生肉での販売に加え、ミンチ機を利用した「ハンバーグ」や「ミートボール」、レトルト商品として「ビーフシチュー」の製造を計画しています。これらの商品は全て密封包装をし、長期保存が可能な商品にします。
1.加工場兼社宅建設費
2.加工設備機器購入費
3.広告宣伝費
本プロジェクトを行うにあたって、今回建設する芸西村加工場を本店とする新会社の設立を予定しており、将来的に地域経済を牽引する存在になりたいと考えています。また、工場に社宅を併設し、住みやすい環境作りを行うことで、県内外、若者から年配の方まで多くの雇用を生み、芸西村に少しでも力になれればと考えています。
6ヶ月 加工場建設
1ヶ月 設備導入
1ヶ月 試運転・研修
1ヶ月 仕入れ・原材料調達
2ヶ月 お礼品発送
1ヶ月 物販開始
「幻の和牛」と呼ばれる土佐あかうしは、その珍しさから「幻」として知られています。今回は土佐あかうしの特徴や歴史をご紹介します。
土佐あかうしは高知県で改良された和牛の一種で、熊本系と高知系の2つの系統に分かれています。前者は北海道でも飼育されていますが、後者は高知県内でのみ飼育されています。年間の出荷頭数はわずか300~400頭で、地元では「土佐褐毛牛」とも呼ばれています。全国和牛協会による子牛登記や血統登録事業により、一頭一頭が管理されています。特に牛肉の流通では「土佐和牛」として知られ、その特徴的な黒い部分が魅力です。
褐毛和種には熊本系と高知系の2つの系統があり、土佐あかうしは目の周りや鼻先、口元、蹄・角先、しっぽが黒いのが特徴です。この黒い毛色は肉質が優れており、「毛分け」として昔から重要視されています。肥育期間が約28ケ月あり、赤身に旨味を蓄え、適度な霜降りでジューシーさを兼ね備えています。また、冷めてもベタつかない特徴を活かし、フレンチやイタリアン、和食文化で高く評価されています。
明治時代半ばから九州方面より褐毛の牛が移入され、その温順で動作機敏な性質から、高知県の農家が競って飼育し始めました。元々は朝鮮牛の血統が強かったが、褐毛和種の改良に伴い、熊本系とは異なる高知系が形成されました。大正7年の畜牛改良30年計画を経て、昭和19年に「褐毛和種」として認定され、和牛の価値が肉用に転換され、土佐あかうしが誕生しました。現在も和牛生産者や飼育業者による丁寧な管理と指導が行われています。
土佐あかうしはその珍しさから高価格で取引され、一般の肉屋やスーパーマーケットでは手に入りにくい状況です。しかし、その独自の肉質や歴史的背景を守りたいという思いから、国や県がサポートしています。土佐あかうしは長い歴史を有し、その特徴的な味わいや食感から多くの人々に愛され、地元高知のアイデンティティを守る重要な存在です。協会は生産者から一般消費者まで、土佐あかうしに関する情報を幅広く提供し、地域の和牛生産を後押ししています。