日本の子どもは7人に1人が貧困状態であるとされています。このような子どもたちは、経済的困窮を背景に教育や体験の機会に乏しく、様々な面で不利な状況に置かれてしまう傾向にあります。
子どもたちはどんな環境で生まれ育っても、十分な教育や愛情が受けられるはずで、貧困の格差や孤立があってはなりません。
そんな思いで島原市は、子どもたちの健やかなる成長を願い、一人一人が将来の夢や希望を描けることができるように、子どもたちが主人公の「とことん子育てにやさしいまちづくり」に積極的に取り組んでいます。
全国の自治体でも教育や子育てに関する様々な支援事業が展開されています。島原市の独自の取り組みが、更に全国に発信され、相乗波及することで、夢で溢れる子どもが一人でも増えていくことを願っています。
とことん子育てにやさしいまちづくりを実践するため、令和5年度から「ふるさと納税」を活用して、新入学児童全員にランドセル(通学用かばん)を支給しました。
ランドセルは決して安くはありません。入学シーズンは、新しい道具や机、お洋服など沢山の出費がかさみます。初めての試みであったこの事業も「子どもの個性や好みの問題がある」など、賛否両論がありましたが、最後はやっぱり子どもたち全員が”新品”のランドセルを背負って登下校して欲しいと思い取り組みました。色は4色から選べ、軽くて頑丈。衝突時などのクッション性も高く、交通安全機能も備えています。
現役のスポーツ選手やOBが直接実技の指導や、夢を持つことの素晴らしさを子供たちと語り合う「夢の教室」。家庭環境によって、「夢」を諦めることが無いよう、子ども達が自分自身の可能性を追い求めることができるように開催しています。
体育館で体を動かしながら、グループで一つの目的を達成するゲームや競争を通じて、目的のために「協力すること」「相手を思いやる心」「フェアプレイ精神」に気づいてもらう時間や、夢先生の体験談をもとに、児童とともに夢について語り合っています。
いつの日か、生徒たちが「夢を語る先生」として、登壇する日が来るのが待ち遠しいです。
感受性が強い0歳時から3歳児を対象にプロの劇団員さんによる生の舞台観劇を開催しています。新しいものとの出会いやお父さんやお母さんと一緒に楽しんだりする時間は、子どもが大きくなっていくために必要な五感を育んでくれます。お芝居を通じて、お家に帰っても、お父さんやお母さんと一緒に笑ったり、遊んだりする時間を大切にして欲しいと願い、同じくらいの子どもや子育てをしているお父さんやお母さんが集うことで、普段から”子育て”を一人で悩まずに、話し合える仲間を沢山作って欲しいと思います。
安心して子どもを産み、育てることができるように、休日保育や病児保育などの保育サービスの充実のほか、乳幼児の育児用品代や2人目からの保育料の完全無料化、保育所等に入所している子どもの副食費の助成、小・中学生の医療費の現物給付など、子どもを持つ家庭へ切れ目のない施策を数多く実施しています。
地域間によって子どもたちに差があってはならないという思いから、隣市の子どもたちも本市の病児施設を利用できるようになりました。
「とことん子育てにやさしいまち島原」で、すくすくと育った沢山の子どもたちが、立派な大人になってくれることを願っています。
今の若い人たちは色々な考えで将来を見つめています。ITやSNSなどを使いこなし、日本のみならず海外も含めたグローバルな社会感覚、これからの時代を創るのは若い世代が中心です。
「若者が拓く未来」を応援したい。そんな”想い”でいっぱいです。
お寄せいただいた寄附金は、”市長におまかせ”していただく形で、子育て支援を始めとする子供たちのための事業を中心に活用させていただきます。
島原市の取り組みを応援いただければ幸いに存じます。